Google の検索品質評価ガイドライン(の一部)をプロが翻訳してみたよ その1

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先日、Google 検索品質評価ガイドラインが公開されました。
このガイドラインは、Google の検索結果の品質のための物です。つまり、Google の検索結果の品質評価を行う人が使うためのガイドライということになります。
このガイドライン、検索結果のアルゴリズムが公開されているわけではないため、我々Web制作者にとって直接的な関連性は低いかもしれません。
しかし Google が品質向上のためどのような事をしているのかは重要なことですし、何より内容は非常に興味深い物となっています。

ということでこのガイドラインを読んで勉強したいけど、160ページもあってしかも全部英語……。
この拙い英語力では一生かかっても読み終わらないかもしれない…どうしたら……。
さてさて、このバシャログ。を運営している弊社シーブレインには、Web 制作の部署とは別に IT 翻訳事業部という部署があります。(つぼログ。運営中!)
いたいた!近くに翻訳のプロがいたよ!ということで、そちらの事業部で翻訳してもらった部分を公開しようと思います!

とは言え160ページもあるので、今回はその中の一部、「パート 2: モバイル ユーザーのニーズについて理解する」の日本語訳を公開していきます。こちらだけでも大ボリュームですので、3 回に分けてアップします。

ということで今回は第 1 回。0 ~ 3 までの 4 セクションをご紹介します。

※ この文書はGoogle が発表したものをこちらで独自に日本語へ翻訳したものです。
オリジナルのドキュメントはこちら

パート 2: モバイル ユーザーのニーズについて理解する

12.0 モバイル ユーザー、モバイル クエリ、およびモバイルでの検索結果について理解する

どのような目的でスマートフォンを使用しますか。

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ユーザーは、さまざまな環境で、さまざまなタスクを実行するためにスマートフォンを使用します。ウェブで何かを検索する場合もあれば、特定のタスクのためにスマートフォンを操作する場合もあるでしょう。シンプルなタスクもあれば、複雑なタスクもあります。タスクの完了までに複数のステップを必要とする場合もあります。シンプルなタスクの例として、映画の監督を検索する場合が挙げられます。複雑なタスクの例としては、近くの映画館の上映スケジュールを検索し、チケットを購入し、ルートを検索し、スマートフォンのナビゲーション機能を利用して映画館まで移動する場合が挙げられます。

ユーザーは、スマートフォンをさまざまな形で活用することを望んでいます。同時に、特にデスクトップ パソコンやノート パソコンと比較すると、スマートフォンは使いづらい場合があります。

  • データの入力が困難: スマートフォンではタイピングが困難です。タイピングの代わりに音声入力を使用する場合、音声認識が常に正確とはかぎりません。
  • 画面サイズが小さい: 画面サイズが小さいために、スマートフォンの機能、アプリケーション、ウェブページが使いづらい場合があります。
  • スマートフォンでの閲覧が困難なウェブページ: メニューやナビゲーションのリンクが小さく、ウェブサイトの遷移が困難な場合があります。文章を読むために左右にスクロールする必要がある場合や、画像が適切なサイズで画面に表示されない場合があります。また、多くのモバイル端末では、Flash などの機能を使用したウェブページにアクセスできません。
  • ネットワークへの接続と切断を繰り返し行うモバイル ユーザーは、インターネット接続が低速で不安定になる場合があります。スマートフォンでは、アプリケーションの起動、音声コマンドの認識、およびウェブページのロードが非常に低速になる場合があります。

重要: スマートフォンでは、画面の小さいデバイス (タブレット サイズではなくスマートフォン サイズ) を使用しているモバイル ユーザーでも、簡単にタスクを実行できるようにすべきです。ユーザーは、検索に長い時間をかけずに、すばやく結果を得ることを望んでいます。

モバイル評価のタスクを行うためには、スマートフォンの使用経験が必要です。音声コマンド、デバイスの動作、スマートフォンの機能に慣れていない場合は、ある程度時間をかけて実際にスマートフォンを操作してみましょう。

たとえば、次のような音声コマンドを試すことができます。

  • iPhone における Siri の音声コマンド
  • Android の音声コマンド、または Andoroid 端末で、「OK Google」 > 「ヘルプ」 の順に発声

まずは「12.0」ということで、序章のようなセクションです。このセクションでは、「スマートフォンで検索する」という事はどういうことか、という説明がされています。
普段何気なく行っている検索ですが、いろいろな種別に分けることができる事がわかります。
データの入力が困難とか画面サイズが小さいとか、前提として利用しているような部分も、改めて説明されるとなるほどなと思わされますね。

12.1 評価に関する重要な定義と考え方

[iphone]の検索結果 (SERP)

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クエリ: クエリとは、ユーザーがスマートフォンにタイピングや音声で入力した言葉や数字のことを指します。このガイドラインでは、クエリは角括弧で括られています。「家までのルート」 と発声する場合は、[家までのルート] と表記します。検索ボックスに 「iPhone」 と入力する場合は、[iphone] と表記します。

ユーザーは、アプリケーションを起動したり、友人に電話したり、ウェブを検索したりするなど、スマートフォンでさまざまなことを行います。そのため、クエリは多岐にわたります。。

ユーザー: ユーザーとは、小さな画面を搭載したデバイス (タブレット サイズではなくスマートフォン サイズ) にタイピングや音声で入力して、何らかのタスクを実行しようとする人物を指します。

ユーザーの意図: ユーザーがタイピングまたは音声でクエリを入力する場合、そのユーザーは何らかのタスクを実行しようとしています。この目的をユーザーの意図と呼びます。

ロケール: すべてのクエリは、タスクの言語や場所など、ロケールを含んでいます。ロケールは、2 文字の国コードによって表記されます。最新の国コードの一覧については、こちらをクリックしてください。ロケールをタスク ロケーションと呼ぶ場合もあります。

ユーザー ロケーション: ユーザーの場所を示します。

検索エンジンの結果ページ (SERP): ユーザーが検索ボックスにクエリを入力したあとに、検索エンジンによって表示されるページです。SERP は結果ブロックで構成されます。

結果: 結果ブロックおよびランディング ページのことを、結果と呼びます。

  • デバイス アクション クエリ: ユーザーがスマートフォンにアクションを実行するように要求する、特定の種類のクエリです。アクションを実行する場合、通常は画面やデバイスを操作する必要がありますが、音声コマンドも頻繁に使用されます。
  • デバイス アクションの結果: デバイス アクション クエリを実行すると、スマートフォンは、電話番号への発信などのアクションを実行します。

この「12.1」では、この先の説明を読むにあたって必要な言葉の定義などが説明されています。先でわからない事があったらここに戻ってくると良いかもしれません。

12.2 クエリについて理解する

タスクの評価における最初のステップは、クエリについて理解することです。前述のとおり、クエリとはユーザーがスマートフォンにタイピングや音声で入力した内容です。

クエリやユーザーの意図がわからない場合は、Google 検索エンジン、オンライン辞書、百科事典などを使用してウェブで調べます。それでもクエリやユーザーの意図がわからない場合は、タスクを中断します。

重要: Google でクエリについて調べる場合は、SERP の上位の結果のみに頼らないでください。クエリは、Google の検索結果ページに表示されない、ほかの意味を持つ可能性もあります。Google の検索結果で上位に表示されたからといって、そのウェブページを高く評価することは避けてください。

次のクエリをスマートフォンにタイピングまたは音声で入力するユーザーについて考えます。

クエリ 想定されるユーザーの意図
[パリの人口] パリ (フランス) の現在の人口を検索
[近くのスターバックス] 最も近いスターバックスの場所を検索
[天気] ユーザーが現在いる場所の天気の情報を検索
[母に電話] デバイスに 「母」 として登録されている電話番号に発信

「12.2」では、検索クエリの内容についての説明です。「○○という言葉で検索された時は□□という意図があると想定しましょう」という内容です。

12.3 タスク ロケーション(ロケール)とユーザー ロケーション

すべてのクエリには、タスクの言語とタスク ロケーション (ロケール) の情報が含まれます。ロケールは、クエリとユーザーの意図について理解するために重要です。同じクエリでも、ユーザー ロケーションによって異なる結果が期待されます。各評価タスクには、ユーザー ロケーションの情報が表示されます。ユーザー ロケーションのおおよそのエリアを含むタスクもあれば、非常に具体的なユーザー ロケーションを含むタスクもあります。

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ほとんどのクエリでは、ユーザー ロケーションによってクエリやユーザーの意図に対する解釈が変わることはありません。例として、[facebook.com]、[子猫の写真]、[地球と月の距離]、[母に電話] などが挙げられます。タスクにユーザー ロケーションが表示されない場合は、ロケーションが関係しないクエリであると判断して評価してください。

クエリの解釈とユーザーの意図を理解する際に、ユーザー ロケーションが重要になるのはどのような場合でしょうか。ウェブ検索と自分の判断の両方で、この問題を考えてみましょう。ある都市や国で何かを検索しているユーザーは、ほかの都市や国のユーザーとは異なるものを検索しているのでしょうか。

「12.3」は、ユーザがどこで検索をしたか、で意図が変わってくる事もあるという説明がされています。
明確に説明は書かれてないですが、この挿絵がわかりやすいですね。
イギリスで「フットボール」といえばいわゆるサッカーの事を指すが、アメリカで「フットボール」と言えばアメフトの事を指す、という事を言っているようです。

ということで、序盤の 0 ~ 3 の 4 セクションについてご紹介しましたがいかがでしょうか。
興味深い内容、と言ったのが分かってもらえたかと思います。
間をおかずにその2、その3と掲載する予定ですので、興味があればお待ちくださいませ。

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協力:つぼログ。

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