サイト運営における「直帰率」と「離脱率」についてのメモ
ヘッドホンのコードが断線したので新たに安物のイヤホンかったら耳に合わなくてポロポロ落としてる kimoto です。左耳ばっかりすぐ外れて落ちる。穴の形がおかしいのか。
さて、サイト運営をしていると避けて通れないアクセス解析について、以前に勘違いしてしまっていた部分に焦点を当ててエントリーしてみます。主に「直帰率」についてのお話しです。
「直帰率」とは?
サイト運営の世界では、「直帰率」という言葉は重要なワードとして位置づけられています。
「直帰率が高いからもっと下げる努力をしなければ」「横の導線を充実させて直帰率を下げる施策をうってみよう」などなど、基本的に「直帰率は低い方が良い物」として捉えられる場面が多いです。
「直帰率」とは、検索エンジンや他サイトのリンクなどから訪れたが、そのままサイト内を巡らずに違うサイトへ行ってしまったビジターの割合を示します。
つまり、せっかく来たビジターをすぐに手放してしまっている状態と言えます。これは確かにもったいない。ここの割合を下げたいと思うのは当然であり、もちろんサイト運営の戦略的にも間違いありません。
サイト単位での「直帰率」とページ単位での「直帰率」の違い
Google Analytics では「コンテンツ→上位のコンテンツ」などでページ単位のデータを見ることができ、ここでも「直帰率」を確認できます。
ページごとに「直帰率」を確認し、高いページは要注意!という認識は間違いではないですが、実はページ単位で考えた場合は、闇雲に「直帰率」が高いからダメ!という風に考えては危険です。
サイト全体として見た場合では確かに「直帰率」は低い方が良いですが、ページ単位では一概にそうとも言えないのです。
ここでもう一つ重要になってくるのが「離脱率」という項目です。
「直帰率」と「離脱率」の関係
ページ単位で Google Analytics を眺めていると、「離脱率」という単語が目に入ってくると思います。こちらも読んで字の如くですが、「そのページを最後にサイトから離脱した割合」になります。
さて、ここで「直帰率」と「離脱率」の関係を見てみましょう。よく見ると「直帰率」が 100% なのに、「離脱率」が 50% などとなっているページがあって不思議に思ったことはないでしょうか。
アクセスが 5 件あって、そのまま帰ってしまったのが 5 件。これで「直帰率」が 100% になります。なのに「離脱率」が 50% ?全員がここでサイトから離脱したから「直帰率」が 100% なんじゃないの?あれ?
僕が勘違いしていたのがここでした。
実はこれ、「率」の「分母」が関係しています。
「直帰率」は何に対する割合なのか
「直帰率」の分母は、「ページのアクセス全て」ではありません。「そのページを入り口としてやってきたアクセス」が分母になります。
つまり、そのページに直接張られたリンクを辿ってきた場合や、ピンポイントで検索エンジンに引っかかってやってきたアクセスなどが対象であり、同じサイトの他のページからやってきたアクセスは計算に入っていないのです。
先ほどの例の場合は、
・そのページを入り口としてやってきたアクセスが 5 件
・そのうちそのまま離脱したアクセスが 5 件
・全体の離脱数は 20 件(直帰数 5 を含む)
・ページ全体のアクセス数は 40 件
このような内訳になっているわけです(数値は適宜読み替えてください)
どういう事かというと、このデータからは、同じサイト内の他のページからやってきた場合はここで離脱する割合はそれほど高くなく、そのまま別のページに遷移していく事が多い、という事が読みとれます。つまり、それほど悪いページではない、という事になるわけです。
以上から、ページ単位で見る場合は「直帰率」だけを見て焦るのではなく、「離脱率」の高さも確認する事が重要になってきます。「直帰率」が 100% に近い場合でも、「離脱率」が低ければ、そのページは一見さんにだけ優しくないページなだけで、順番通りにサイトを巡っている人にはなんの問題も無いページであると言えるためです。(もちろん一見さんにも優しくする方がいいですが)
まとめ
ということで、「直帰率」と「離脱率」についてお話しました。
「そのページを入り口としてやってきたアクセス」の数値が「直帰率」の横に並んでいれば、勘違いする事もなかったのに!
という負け惜しみと共に幕を閉じたいと思います。