PHP ユーザーのための NetBeans 6.7 新機能ガイド

PHP ユーザーのための NetBeans 6.7 新機能ガイド

イメージ

こんにちは、tanakaです。ここ2、3日はオープンソースソフトウェアのリリースラッシュだったのか、PHP 5.3.0Firefox 3.5NetBeans 6.7が立て続けにリリースされました。今日は、その中でも、PHPユーザーの方向けに(私も日頃から利用している)NetBeans 6.7の新機能をご紹介いたします。もちろん既に日本語版がありますよ!

目次

  • PHPエディタでSQLテーブル、カラム名補完
  • HTMLの階層パスを表示する
  • PHPUnitによるユニットテスト作成と実行
  • 自由な折り畳み
  • まとめ
  • 参考文献

PHPエディタでSQLテーブル、カラム名補完

NetBeansにはもともと、各種データベースに接続して、SQL文を発行、結果を参照する機能があります。この補完機能は、そのデータベース接続機能を使ってエディタ内でカラム名などが補完できる機能です。6.7ではPHPエディタ内でも使えるようになったようです。下の図をご覧ください。(スクリーンショットを取るためにreturn文の後にコードを書いてしまい無意味なコードになってしまいました。済みません。)

20060701tanaka_netbeans6.7_01.png

書きかけのSQL文の途中でCtrl+Spaceを押したところです。変数の補完候補に混ざって、「データベース接続を選択…という表示が見えます。選択すると、次のようにデータベース接続の候補が表示されます。(こちらは前もって「サービス」ウインドウで接続を登録しています。)

20060701tanaka_netbeans6.7_02.png

「了解」を押すと、その接続で参照できるデータベースやテーブルが表示されます。

20060701tanaka_netbeans6.7_03.png

もちろん引き続きドットを入力して、カラム名の補完もできます。いかがでしょう、これだけでもちょっと試してみたくなりませんか?アクティブなプロジェクトならだいたいのカラム名まで覚えているからともかく、1年間ブランクのあるプロジェクトを急に保守開発することになった、なんてときは、このテーブル、カラムの補完機能が役立つのではないでしょうか。

HTMLの階層パスを表示する

20060701tanaka_netbeans6.7_04.png

もともと、「ナビゲーター」ウインドウでHTMLを階層表示してくれますが、6.7ではFirebug同様にHTMLのパスを表示してくれる機能が付きました。閉じタグの書き忘れを無くすのに役立ちそうです。

PHPUnitによるユニットテスト作成と実行

20060701tanaka_netbeans6.7_05.png

NetBeans上で直接PHPUnitを呼び出してテストを実行する機能が付きました。クラスからテストクラスのひな形を作成する機能もありますが、こちらは、PHPUnitのコード生成機能を利用しているようです。あるクラスのテストを生成する手順は次の通りです。

  1. プロジェクトのディレクトリ内にテストクラスを入れるディレクトリを作る
  2. クラスのあるPHPファイルを開いて、メニューから、ツール→PHPUnit テストを作成を選択
  3. 初回はどこにテストのクラスを格納するか聞かれるので、先ほど作成したディレクトリを指定

使い始めるまでに、NetBeansをインストールしているシステムにPHPおよびPHPUnitがインストールして、NetBeansの設定からパスを指定する必要がありますが、PHP対応もぬかりなく進んでいるようです。

自由な折り畳み

エディタの折り畳みといえば、メソッドやifブロックをたたむものが一般的ですが、NetBeans 6.7では、コード内で自由に折り畳むことができるようになりました。使い方を図で見ると、

20060701tanaka_netbeans6.7_06.png

ソースコードの範囲を選択して、エディタ左側の豆電球をクリック、「囲む // <editor-fold...」をクリックすると…

20060701tanaka_netbeans6.7_07.png

ブロックでもなんでもないところを折り畳むことができます。(図は、さらに折り畳み時の文字列を変更したもの。「desc="comment"」を修正することで変更できます。)

まとめ

本日は6月30日にリリースされたばかりのNetBeans 6.7の新機能を4つご紹介いたしました。betaの頃から使ってみていますが、PHP対応のエディタ/IDEをお探しのかたは是非試してみることをおすすめします。

参考文献

スクリーンショット内のサンプルコードはほとんどが以下の書籍のものを使用しています。

CakePHPによる実践Webアプリケーション開発CakePHPによる実践Webアプリケーション開発
安藤 祐介

毎日コミュニケーションズ 2009-04-08
売り上げランキング : 16853
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ人にオススメ