オススメ書籍「Webプロジェクトマネジメント標準 PMBOK(R)でワンランク上のWebディレクションを目指す」
PMBOK(Project Management Body of Knowledge) とは、プロジェクトのマネジメント手法を体系化したフレームワークです。
小中規模の案件が多いウェブ制作の現場では、ついついプロジェクトマネジメントが手薄になってしまうこともあるのではないでしょうか。
実際に、マネジメントが上手くなかったことによるトラブルでプロジェクトが破綻した例なども聞いたりします。
この本は、ウェブのプロジェクトに特化して PMBOK を取り入れる方法を解説した、ウェブ制作者には非常に有難い内容となっています。
ページ数がコンパクトなこともあり、必要最低限(と思われる)の解説となっていますが、それでも一読して得るものは多いです。
特に、プロジェクトマネジメントの意義として「みんながハッピーになること」と書かれている部分は非常に納得がいきました。
「クライアントのため」もしくは「エンドユーザーのため」という大義名分のもと徹夜の連続で作業をこなし、最終的には体を壊して納期も間に合わず収支も赤だった… というような目も当てられない状況を同業者から聞いたりします。
プロジェクトマネジメントに真剣に取り組むということは、クライアントやエンドユーザーのハッピーはもちろん、自分たちもハッピーになるための手段だということです。
プロジェクトマネジメントをまったく導入していない(か、個人のセンスに任せている)ような制作現場で、本書が解説している内容の全てを導入するのにはコストと負荷がかかるのは否めませんが、取り入れやすいものを部分的にでも取り入れていくと、いつもよりプロジェクトが上手く回っていくのを実感できると思います。
実際にプロジェクトマネジメントに関わっている方だけではなく、何かプロジェクトが上手く回っていないような? という気がしている制作現場の方たちにもオススメです。