「ユニバーサルHTML/XHTML」を読み返してみた (1)
セマンティック HTML/XHTMLという本が最近発売されました。今、わくわくしながら読んでいる最中です。そのことがきっかけで、同じ著者(神崎正英さん)による書籍「 ユニバーサルHTML/XHTML 」を読み返してみて思ったことを書き並べてみます。一度読まれた方なら再読するきっかけに、読んだことのない方なら読みたいと思うきっかけになれば幸いです。
目次
- 楽をしたい!
- 情報とはなにか?
- title要素やh1要素のこと
- リストを使って読者に楽をしてもらう
- class属性、id属性で簡単にHTMLを拡張する(2へ)
- テーブルレイアウトのコラムから(2へ)
- ウェブプロジェクトへの関わり(2へ)
- まとめ(2へ)
楽をしたい!
Web技術について話をするときに「楽をしたい」みたいなことを言うのは、下品に思われるかもしれませんが、Webに限らず技術というのは人が楽をするためのものという側面があります。Web検索サービスが発展した現在では、形式化された情報ならすぐにWeb検索で得ることができるようになりました。書籍でもHTMLをつかうとそれがないときに比べて容易に情報を公開できるとあります。
最近でこそ商用サイトの比重が高まってきたWWWですが、その原点は、人々のディスクや頭の中に眠っている知識を、ネットワークを通じて公開し、共有するというところにあるのだと思います。新聞や雑誌に寄稿したり本を書くほどではないけれども、ユニークな情報の「断片」を持っている。
(中略)
こういう情報の所有者が、マスメディアとのつながりや出版技術をもたなくても、容易に情報を公開できるようにすること。これを実現する手段がHTMLなのです。
ユニバーサルHTML/XHTML はじめにiii
情報を得るのも提供するのも、ないときに比べたらとても簡単になった、と思います。断片的な情報(例えば、この感想のような情報のことです!^^)でも簡単に公開できます。
情報とはなにか?
HTMLは情報を公開・共有する手段です。逆に言えば手段でしかありません。そこから考えると、効率的・効果的に公開・共有するためには、情報とは何なのか、どう関連しあっているのかについて考えなくてはいけません。(…って書くと大層なことに聞こえるかもしれませんが、ブログを書く人ならだれでもやっていることです。それをエラソーに言い換えてみただけです。)
title要素やh1要素のこと
Webページの内容を手短に表現して訪問者に示すにはtitle要素やh1要素が使えます。(title要素とh1要素の役割の違いはp.21に参考になる節があります。)このtitle要素やh1要素、業務ではSEOに関連づけられて語られることが多いと思います。
ですが、SEOで最も重要な要素でしょうか?もし仮にこのtitle/h1要素を検索エンジンで上位に表示されるように設定し、ページ内容はtitle要素で表したこととはまったく異なっていたらどうでしょう。アクセスは一時的に増えるかも知れませんが、期待した情報と異なる内容に、「制作者に裏切られた」と感じ、二度と訪問してもらえないかもしれません。これではSEOの意味がありませんよね。…というようなことを、p.20 2.2.3 文章のアウトラインを示す見出し要素タイプを見返して思いました。
リストを使って読者に楽をしてもらう
箇条書きを表現するには各種のリストが使えます。今回改めてリストについての説明を読んでびっくりしました。
人間はあまり我慢強くありません。明快な論旨で書かれた文章でも、パラグラフが連続すると単調さを感じ、注意力が低下することがあります。特にコンピュータの画面上では、情報の形を把握しにくく、理解を妨げられるのです。
あるテーマについて、複数のサブトピックを並記して説明する場合、あるいは物事を順序立てて説明する場合、箇条書きという形で列挙すると、情報の構造がずっと分かりやすくなります。並記することによって、「読みやすく、中身がくっきりと見える」ようになるのです。
3.1.1 リストの役割 - ユニバーサルHTML/XHTML p.29
リストについての説明がくるかと思ったら、「人間はあまり我慢強くない」ときてびっくりしたわけです。
これはブログを書く場合でも使えるテクニックです。長文過ぎるエントリーを書いてしまった、と思ったときは、内容をブロックに分けて、ブロックごとの趣旨をリストでエントリーの最初に提示すると、読者に楽してもらえそうですね!(…といって長文を書いたのでこのエントリーで実践してみましたがいかがでしょうか?)