Zoom で朝活!『カイゼン・ジャーニー 著者による本読みの会』に参加した話 #kaizenJ

Zoom で朝活!『カイゼン・ジャーニー 著者による本読みの会』に参加した話 #kaizenJ

仮面ライダーの最終形態が登場すると季節の移ろいを感じる kagata です。このあとは戦隊に追加人員がやってくる季節、夏の特撮ヒーロー映画の季節、仮面ライダーの代替わりの季節…と続いていきます。

さて、筆者はちょうど今日からいわゆる「朝活」をひとつ始めました。今回はそのことについてご報告します。

『カイゼン・ジャーニー』とは

『カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで』は、アジャイル開発の考え方や手法を物語の形式で取り上げる書籍です。今年の2月に発売されて以来、さまざまなリアルイベントがおこなわれるなど話題になっていましたが、わたし自身はやや乗り遅れて最近読み始めたところです。

『著者による本読みの会』とは

著者の市谷聡啓さん・新井剛さんが開催する、『カイゼン・ジャーニー』の読書会です。

1回30分で1章を取り上げて、著者のおふたりが内容の解説や執筆の裏話、本に盛り込まれなかった関連する話題などについてトークをする、という形式になっています。今のところ、毎週金曜の朝に開催されることが多いようです。

特長的なのは、参加者がリアルに集うのでなく、ビデオ会議サービス Zoom を介してオンラインで開催されるという点です。Zoom は Skype や Google ハングアウトの競合サービスとして、近ごろ流行っていますよね。

Zoom を使ったオンラインイベントに参加するのは今回が初めてでした。最近はよくあるんでしょうか。勝手がわからず、とりあえず参加前にシャワーを浴びたり歯を磨いたりして姿を見られてもむさ苦しくないよう準備して臨んだのですが、実際には参加者が映像や音声を送る必要はなく杞憂でした。著者の音声を聴き、参加者はテキストチャットで感想を投げたりする…というスタイルなので、通勤中など朝の忙しいシチュエーションでも参加しやすいですね。

第07話「二人ならもっと変えられる」読書会に参加して

今朝は第07話「二人ならもっと変えられる」の読書会 でした。カイゼンの取り組みに周囲を巻き込めずひとり苦悩する主人公・江島が、職場へのヘイトをため込みつつ社外の勉強会に出かけて行く回です。

今朝の読書会では次のような話題があがりました:

  • 『機動警察パトレイバー』に、「組織のメンバーが犯した過ちをメンバー個人では受け止めきれないことがある。それを受け止めるために組織というものはある」というような台詞があって、印象に残っている。
  • 高速道路のたとえ。高速道路を走る個々の車両が急ごうと車間距離を詰めると、渋滞が発生して全体の流れはかえって遅くなる。プロジェクトをスムーズに進めるには、個々の取り組みを急いで進めるだけではだめで、ある種のゆとりが必要。西成活裕『渋滞学』も参照。
  • カイゼンの取り組みを始めたとき、周りが追いつかずに自分だけが独走してしまっているように感じることはよくあるもの。まずは周回差がついてしまっても、周回遅れで出会ったメンバーを改めて温かく迎えればよい。
  • 物語は「タスクの境目」から「感情の境目」に推移している。かつて陸上競技の世界では100メートル10秒が超えられない壁と認識されていたが、ひとたびその壁を破る選手が現れると、ほかの選手も次々に10秒を切る記録を打ち出していった。それは「10秒の壁」を破る記録が現れたことで他の選手も心理的なハードルを乗り越えられたからでは、というのが為末大氏の論。
  • この章の「解説」でケント・ベック『エクストリームプログラミング』を取り上げているが、初期の草稿では「ラーニング・パターン」を取り上げるつもりだった。
  • 素朴理論と建設的相互作用について解説したこの章のコラムには、レビュアーから「アカデミックすぎるのではないか」との意見もあった。

あと、「えじま」だと思っていた主人公の名前が「えのしま」だと判明したのが個人的なハイライトでした。字を読むだけだとずっと気づかなかったかもしれない…。同僚の「片瀬」と「江島」でセットになっているようです。

まとめ

第07話は『カイゼン・ジャーニー』全27話279ページのうちわずか5ページに過ぎないのですが、30分の時間枠に収まらないほど広くて深いディスカッションが繰り広げられて勉強になります。また、平日朝の仕事前というタイミングもちょうどいいというか、エクストリームプログラミングでも言及される「勇気」が涵養されるようで、その日の仕事がちょっと気分よく進められる…ような気がします。

引き続き、来週開催の第08話「二人で越境する」読書会 も楽しみです。今なら物語の序盤でまだまだ追いつけるので、ぜひ次の周回から参加してみてはいかがでしょうか。

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