年度の初めに『エンジニアのための時間管理術』を読んでタスク管理を考え直す

年度の初めに『エンジニアのための時間管理術』を読んでタスク管理を考え直す

すでにたくさんの人から「ゴールデンウィークは何するの?」ときかれているのですがいまだ何の予定も立てられていない kagata です。

さて、今回は最近読んだ本のお話です。話題の新刊というわけではないのですが、季節柄ちょうどいい内容でタイムリーかなと思いました。時間管理術を実践する前の走り書きということで、今回はちょっとポエムじみていますが、よろしければお付き合いください。

『エンジニアのための時間管理術』

エンジニアのための時間管理術』という本がオライリーから出ています。原書が出たのが2005年、日本語訳が出たのが翌2006年というので、そこそこ古い本ではあります。

本書はシステム管理者、ネットワーク管理者を中心にしたエンジニアのための実践的な時間管理術を紹介する書籍です。著者が考案した「サイクルシステム」と呼ばれる方法を使って、作業リスト、スケジュール、さらに仕事とプライベート双方の長期的な目標を管理する方法を解説します。長期的に行うプロジェクトとすぐに行う必要がある割り込み作業の優先順位を整理し、ストレスの少ない、充実した一日を送ることを可能にすることでしょう。

このところ、異動などがあった都合で新規開発案件より運用案件にかかわることが多くなってきています。「システム管理者、ネットワーク管理者」向けをうたうこの本は、そんなわたしにぴったりの内容でした。中でも、タスクやスケジュールの管理についてはちょうど見直そうと思っていたところで、いろいろとヒントが得られそうです。

「サイクルシステム」と「ほぼ日手帳」

この本では、日々のタスクやスケジュールを管理する方法として「サイクルシステム」というものを提唱しています。また、サイクルシステムで使う管理ツール(手帳やデジタルデバイスなど)のことを「オーガナイザ」と読んでいます。

オーガナイザに必要なものは次の4つです。

  • 365日分の作業リスト
  • 今日のスケジュール
  • 約束のカレンダー
  • メモ

眺めていると、手元にある「ほぼ日手帳」がちょうど使えそうです。

  • 365日分の作業リスト = 1日ページの TO DO リスト
  • 今日のスケジュール = 同じく1日ページの「24時間の時間軸」
  • 約束のカレンダー = 月間カレンダー
  • メモ = おまけのメモページ

かかわるプロジェクトが変わってきたのを機に、これまで数年使ってきたほぼ日手帳からデジタルデバイス含め新しいツールに乗り換えてみようかとぼんやり思っていたところでした。が、とりあえず手持ちのほぼ日手帳にサイクルシステムを適用する方向で、しばらくやってみようかなと思っています。

不安があるとすれば、日次の TO DO リストの項目数がちょっと足りなさそうなところでしょうか。オーガナイザの要件はそれほどとっぴなものではないので、適用できそうなツールはほかにも見つけられそうではあります。

PDA か PAA か

上にも書いたとおり、わたしはこれまでスケジュール管理に紙の手帳を使ってきました。『エンジニアのための時間管理術』では、こういう紙のツールを PDA (Personal Digital Assistant) に対して PAA (Personal Analog Assistant) と呼んでいます(独自の用語が多いですね)。ちなみにこの本の著者は PAA 派とのことです。

PDA としてはこの本では Palm の PDA が何度か登場しますが、今ならスマートフォンですよね。

わたしが PDA というかスマートフォンでなく紙の手帳を使っているのは、主に次のような理由からです。

  • 柔軟性
    記入の様式をちょっと変えたいと思ったときに、手書きなら紙面の範囲内で自由に試せます。Web やスマートフォンのアプリだと、UI の変更やアプリの乗換えが必要になるかもしれません。
  • 充電フリー
    あまりないといえばないのですが、いざ使いたいときにバッテリーが切れているとイラッとします。
  • 継続利用できる安心感
    特にスマートフォンアプリでは、気に入って使っていたアプリが OS のアップデートで使えなくなるということがこれまで何度かありました。Web サービスにせよアプリにせよ、開発元がいつまでメンテナンスを続けてくれるかはわかりません。一方、紙の手帳なら1冊で1年間は確実に使えます。なくしたり燃やしたりすれば途中で使えなくなりますが、幸いそういった事態に陥ったことはありません。

まあ、最後の項目は「エンジニアなんだったら自分で作れよ」ということではあるのかもしれません。

スマートフォンでの管理に乗り換えるとしたら、いちばんのメリットは携帯性かな、と思います。手持ちの iPhone6 はじめスマートフォンはひところと比べてずいぶん大型化しましたが、文庫本サイズのほぼ日手帳と比べるとやはりコンパクトです。薄いのでポケットにも入ります。この本ではオーガナイザを肌身離さず持ち歩くように言っているので、そういう点ではスマートフォンが便利そうではあります。

まとめ

春なので、スケジュールやタスクの管理方法を新しくしたくなりました。『エンジニアのための時間管理術』が提唱するタスクとスケジュールの管理術「サイクルシステム」を、手持ちのほぼ日手帳でこれからしばらくやってみようと思います。気が向いたら、iPhone ベースでの管理に乗り換えるかもしれません。

…ああ、サイクルシステムの具体的な説明をしていませんでした。よろしければ『エンジニアのための時間管理術』をご覧ください。サイクルシステムの運用がうまくいったら、そのうちバシャログでもご紹介するかもしれません。

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