あなたのチームをつくるための本「Team Geek」

No Photo

photo
Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
Brian W. Fitzpatrick Ben Collins-Sussman 角 征典
オライリージャパン 2013-07-20

by G-Tools , 2013/09/03

夏休みを取得して実家に帰りました。iPhone5をコンクリートの地面に落として一本のヒビを入れてしまったtanakaです。次のiPhone購入フラグを立てたと思うことにします。

今日は休み中に読んでいた本「Team Geek」を紹介します。

シーブレインでは一つのプロジェクトを一人で全部やることはまずありません。プロジェクトごとにチームを組んで仕事を進めます。だから自分の仕事が他の人に影響し、その逆もまたあります。チーム内でうまくプロジェクトを遂行するために自分以外のことを気にかける必要があります。 この文章の読まれている方にも、プロジェクトを複数で進めている人が多いんじゃないかと思います。

この本ではそのようなプロジェクトを成功させるためにチームの人とどうつきあえばいいのか、その心構え、リーダーシップ、パターンなどについて書かれた本です。技術的な、プログラムを打ち込んで学ぶ事はありません。 そう書くと、「どちらかといえばマネージャ向けの本なのか?」と思われるかもしれませんが、むしろどちらかといえばマネージャではないチームのメンバー向けのトピックが多いです。

2/3ほど読んでみてまず印象に残ったのが、2章でとりあげられている、チームの「文化」の問題です。勤務時間は、種々の作業を当然のように行っているかもしれませんが、それらはすべてチーム内にある文化に大きく影響を受けています。本では「2.4 成功する文化のコミュニケーションパターン」でその問題に触れています。(コーディングのルールとかじゃなく、プロジェクトの目標設定や、ミーティングのやり方の話です。) ソフトウェア開発の人間的な問題に書かれた本はいくつか読みましたが、文化を問題にした本はなかった気がします。(ミーティングのやり方の改善の話は読むことがありますので、それを「文化」の中でとりあげただけかもしれませんが)

3章ではリーダーシップの話にフォーカスします。リーダーシップは誰のものでしょうか?リーダーの肩書きをもつ人だけのものでしょうか?この本では「公式に任命されたかどうかは関係ない」(p.63)と言っています。これはそのとおりだと思います。現実でもリーダーの肩書きは持ってないけどプロジェクトで合意すべきことについて方向性をあたえている人を見たことがあると思います。肩書きがなくてもリーダーシップと無縁ではないんですね。

まとめ

まだ1/3読んでいないのでまとめきれていませんが、前半について少しだけ紹介しました。タイトルこそ「Team Geek」と書かれていますが、中身は、ギークのみのチームにしか適用できない話はまったくといっていいほどありません。各章にはうまくいくチームの特徴、またはその逆のチームの特徴がパターンとしてまとめられていたり、チームに悪い影響ばかり与える人にどう対処するのか、著者の実体験をもとに語られていて読み応えがあり、役に立ちます。チームでソフトウェアを作っている人にオススメできる1冊です。

オススメ書籍

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ人にオススメ